映画「ザ・ウォーター・ウォー」


今日は、「ザ・ウォーター・ウォー」という映画を鑑賞。

スペイン語の映画です。

邦題は「雨さえも」、原題は「También la lluvia 」となっております。

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2010年に制作された映画で、2000年初頭に起こったボリビアの水戦争を題材にした映画です。

 

「水戦争」とは??

ボリビアで、2000年初頭に実際に起こった出来事で、民衆と米国企業が激しく対立した事件です。

なぜ対立したのかというと、米国企業は水事業をボリビアコチャバンバで始まるんですが、そのせいで水道代が国民の給料では払えないくらいバカ高くなります。

水がなかったら生きていけない。でも水が買えない。怒りを抑えきれなくなった国民は武装して企業と政府に反抗します。

政府側は、軍を使って民衆を鎮圧しようとしますが、その時の衝突で亡くなった方もいるそうです。

 

これが実際に起こった水戦争のざっとした内容ですが、映画では主人公たちがこの時期のボリビアに、映画撮影のためやってくるというところから始まります。

 

主演はスペイン出身のルイス・トサル。スペインではめちゃくちゃ有名で、名俳優です。

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そして、私の大好きなメキシコが生んだ名俳優ガエル・ガルシア・ベルナルも出演しています!かっこいい

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モーターサイクルダイアリーズという映画をみて彼にはまったんですけど、その頃に比べると、年取ったなあって感じです。(当たり前か)

さて、映画のほうですが、コスタ(ルイス)とセバスティアン(ガエル)が映画のクルーで、そのほかの俳優を連れてボリビアコチャバンバにやってきます。

 

ヨーロッパの人々がアメリカ大陸を発見し、植民地化を進めていく時代を撮影します。

先住民を奴隷として扱う軍。それを批判する宣教師の人々。

撮影している映画の内容はこんな感じですが、一方コチャバンバでは水を巡って市民と米国企業の間で対立が起こっています。

 

映画撮影の中で、先住民の重要な役を演じるダニエルも主導となって抗議活動に参加。

徐々に悪化していくコチャバンバの状況から、映画クルーの間でも自国へ帰ったほうがいいという声も上がります。

最初はコチャバンバの人々を見下すような発言をしていたコスタですが、彼らに対する見方も変わってきて、、、

 

ざっとしたあらすじはこんなです。

ヨーロッパがアメリカ大陸を抑圧していく様子、アメリカ企業がコチャバンバを抑圧していく様子。それぞれのシーンが交互に入りながら進み、先進国と途上国の戦いは、まだ続いていることを感じます。

 

先住民のダニエルが戦いのあと、最後に「他にいい方法があればいいんだけど、無いんだ」というセリフを言っていたのが印象的でした。

問題を解決するのは、暴力ではなく話し合いが一番いいのだろうけど、それではやっぱり解決しなくて、武器を持って立ち上がるしかない。

争いをなくすための争いが起きる。現代の世界を表しているようでした。